クスリエ

エンジェルワークコラム

人生最大の目的は「愛を知ること」にあります。愛の形はさまざまですが、自分の心を開いて愛を解放すれば、すべての愛があなたに向って降り注ぐ———そんな素晴らしさを教えてくれるのが天使たち。
あなたの守護天使とアクセスして真実の愛を手に入れる方法、それがエンジェルワークコラムです。

天国に「天使のコイン」を貯金しよう

働き者の男と守護天使
ある村に、とても働き者の一人の男が住んでいました。男は、来る日も田畑にでかけ、米や野菜、果物をせっせと作り続け、自分がその日に食べる分以外は全て周囲の人々に分け与えていました。
そんな彼のことを「余った米や野菜は売ってお金に換えればよいのにバカだな」という人もいましたが、彼はそんなことを全く気にしませんでした。なぜなら、自分の作った作物をみんなが「おいしい、おいしい」と言って食べてくれるその笑顔を想像するだけでも、十分幸せな気分になったからです。
彼には全く身寄りがありませんでしたが、そばにはいつも彼の守護天使がいて、しっかりと彼を見守っていました。

天使のコインが届けられるには
人が純粋な気持ちで、人のために愛のある行いをすると、天国から天使のコインという名のコインがその人の元に届けられます。でも、その人には天使のコインは見えないので、代わりに傍にいる守護天使がコインを大切に持っていてくれます。
そして、その人の寿命が尽きたとき、守護天使はその人に天使のコインを渡し、これを持っていれば天国に行けますが、もっていないと天国にはいけないこと、さらに天使のコインがたくさんあればあるほど、天国でも幸せになることを知らせます。

働き者の男の場合
男は毎日人のために愛のある行いをしたので、守護天使のもとには数えきれないほどのコインが届けられました。彼は、人の喜びを自分の心の糧にして、充実した人生を送っていましたが、年波には勝てず、ある日とうとう力尽きてしまいます。
霊魂となった彼は、はじめて自分の守護天使に出会いました。守護天使はていねいに天使のコインの説明をし、数えきれないほどの天使のコインを「これくらいあれば、今後は天国の国の住民となって、思い通りの暮らしができるでしょう。」と言って差し出しました。しかし、彼は一枚も受け取ろうとはせず、天使のコインを１枚ももらっていない自分の周りの霊魂すべてに分け与えてしまいました。天使のコインをもらった霊魂たちは、彼に心から感謝を表し、空高く天国に向って飛び上がりはじめ、やがて天国へと入っていきました。男は、全てのコインを分け与えてしまったので、天国に向って空高く舞い上がったものの、天国に入れず、さらに高く高く空の果てまで舞い上がっていきました。
だんだん意識が薄らいでいきましたが、遠くの眼下に天国を見つめながら「みんなが幸せになってよかった」と彼はつぶやき、だんだん意識がなくなってしまいました。
しばらくして気が付くと周りには多くの神さまが取り囲んでいました。
そして神様の一人が言いました。
「お前は１枚も天使のコインをもたなかった。そのため、どんな魂よりも軽くなって（天使のコインには重さがある）こんな神の国まで飛んできてしまったんだよ。」お前もこれからはわしらと同じ神としてここで暮らし、人間たちを幸せにする手伝いをしてくれないか」と言われました。
男は喜んで「はい」と答え、神様として一生懸命働きましたとさ。

与える喜びに、目覚めましょう
このお話しが意味しているものは、決して「滅私」ではありません。この男の人は、他人のために何かアクションを起こすこと、他人の喜ぶ姿を見ることが、自分自身の幸福であるゆえに、せっせと働いていました。これこそが「無償の愛」というものです。彼の生き方は確かに理想的ではありますが、誰もができることではないということはわかっています。けれど少しだけ人生の参考にしてみたり、恋愛に、彼の物語を反映させてみるのもいいかもしれません。
天使が導く恋愛や結婚は「愛」を学ぶためのレッスンのような一面をもっています。愛の究極は「無償」ですが、そこに到達するのは至難の業です。けれど、物語の男のように、「相手に与える喜び」を少しでも感じられるようになったら、あなたの愛は確実にステップアップしていくでしょう。すると、本当の結婚相手に巡り合うことができたり、たとえ生涯シングルでも孤独や不安に怯えることなく、幸福に生きていけるようになるのです。
相手から与えられることばかりでなく、相手に与えることを、これからちょっとだけ意識してみてください。きっと毎日がもっと楽しくなって、あなたの守護天使から「天使のコイン」が届けられるでしょう。